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樹木内科治療には、こぎの摘出治療、枝の矯正治療や土壌改良、施肥の投与など様々な処置があります。
ここでは樹木内科治療の一つ、こぎの摘出処置を紹介します。 |
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1.こぎ。間違った剪定 |
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写真の赤い丸線で囲んである部分を、「こぎ」と言います。こぎは剪定の際に、丁寧に切らず残ってしまう部分で、人間で言えば、腫瘍に等しいもので樹木にとっては負担となる害です。正しい剪定を知らない、またはでたらめな剪定を行う造園業者が、よく『こぎ』を残しています。写真の松も、正しい選定を学んでいない業者が剪定した松です」 |
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2.こぎの影響 |
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「こぎを残すとどうなるの?」とよく聞かれます。
答えは、樹木の体力を衰えさせてしまい、やがて枯れてしまいます。もしくは健康状態の悪い新芽が出続けます。
写真1で紹介した松はこぎを残してしまっています。
結果、写真1と2で示しているように、こぎの影響で松の枝先まで栄養が行き届かず、新芽が出ず、枝枯れを発生させてしまっています。松などの樹木は、こぎを残す剪定をすると、新芽が出ず枝枯れをする場合や、新芽が小さく、見栄えの悪い松になる場合があります。松や樹木の価値も、9割以上は下がります。一本100万円の松であっても、上記のような、でたらめな剪定をすれば、松の値段は2万円程度になってしまいます。つまり、90万円以上の値段が消滅してしまうわけです」 |
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3.こぎの摘出治療 |
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「樹木内科治療である『こぎの摘出治療』を実施しました。
剪定した切り口が悪く、切り口が傷となり、樹皮が痛んでいたので、はさみと小刀で傷口をきれいにした後、癒合剤を塗って樹木の再生に取り組みました。これだけの作業でも1日かかります。最終的に傷口に癒合剤を塗りました。切り口が悪いと樹木は体力を自然に消耗していくので、こうした作業は手間ですが、重要です。
一本の枝でかなりの切り口だらけです。人間が大けがをして傷だらけになれば体力を消耗します。
樹木も剪定以外であまり切り口が多いと体力を落とします。しかし、こぎは樹木の体力を衰え続けさせ、写真2のように、枝枯れや新芽は健康が悪い状態で出てきます。
一時だけ、つまり、樹木治療の時だけですが、治療によって体力を衰えますけど、治療中に切り口に癒合剤を塗ったり、薬剤や活力剤などを散布したり、そしてこぎの摘出によって、樹木の体力を早期に回復させます。
施主様のご自宅にある松はどうなっていますか?一度、枝などをよくご覧になってみてください。
こぎがあれば、適切な処置が必要です。
剪定をご依頼した造園業者は正しい剪定を実施していますか?
こぎを残していませんか?
残していれば、正しい剪定をしておらず、また、正しい剪定を知らない人が作業したことになります」 |
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